『森山大道 路上スナップのススメ』 森山大道・仲本剛 光文社新書
森山大道という写真家の写真を見ると、その強烈な画面の印象がバーンと飛び込んでくる。特別なカメラを使用するわけでもなく、しゃちほこばって三脚を構えるわけでもなく。
とにかく膨大な枚数を次から次へと撮っていく。
ぴんと目に引っかかったものを手当たり次第撮っていく。
自分の感性に引っかかるものを取り出しながらも、すぐそれを放り出してしまう。そうこうしているうちに、何気ない街の風景も、森山大道にかかれば永遠の記憶として刻み込まれる。
本書は、森山大道氏の撮り下ろしの写真を掲載し、その間に森山大道の語りが入っている。新書としては珍しく写真が多く、面白い構成かも知れません。
モノクロ、カラー写真、そのどれを取っても、そこには紛れもないいつかの誰かの記憶が封じ込まれています。
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