『察知力』 中村俊輔著 幻冬舎新書
中村俊輔選手というと、サッカーにあまり詳しくない私からすると、ちょっと線が弱い感じがしていました。直ぐに倒されてしまうような。でも、唯一無二のあのフリーキックは、サッカーに詳しくない私から見ても惚れ惚れしてしまいます。
さてその実像はどのようなものなのか・・・。
にわかサッカーファンが、ほぼ知らない人について、ただの印象でここでグダグダいうのは失礼である。
ということで、先ずは一冊読んでみよう。
“キング・カズ”こと、三浦知良選手の『やめないよ (新潮新書)」』が最高に勇気をもらえる一冊だったこともあり、そしてサッカーは人生を象徴するスポーツでもあるから、とにかく読んでみれば、何かを得られるであろう。
ということで、読んでみたわけですが、これがまたすごい良かった!
自分からあえて困難な問題を設け、そしてその問題に飛び込んでいく。
普通なら、壁がやってきたらとにかく萎えるし、とにかく逃げ出す。もしその壁を回避できるならば、そっちの道を進むのが私を含めた凡夫の人間だ。
それほど嫌な壁なのに、あえて飛び込む。
飛び込むばかりではなく場合によってはその平凡な道に飽き飽きして、自ら高い壁をつくってしまうのだ。
壁がやってきたら、避けるのではなく、むしろウェルカムで迎えていく。
三浦知良選手の本もそうだったが、一流というのは、困難なときにこそ力を発揮する存在なのだと分る。
そして自ら困難な道を選択する勇気がある人こそが、一流になる素質があるということなのだろう。
冒頭で私は中村俊輔選手のことを線が細いイメージと書きましたが、読中から全くそのイメージは逆転し、とにかく骨太の勇気の合う人なんだと認識がガラッと変わりました。私は中村俊輔選手のような華々しい活躍はできないけれど、自分は自分なりに、とにかく困難な道を選択しようと思うのであります。そして、いろいろなことを察知し、360度に視野を広げて物事を見ていこうと思うのであります。
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